少数ではあるが、楽器可という賃貸物件は存在している。
楽器可といっても、二つのタイプがあるので、注意が必要である。
第一のタイプは、防音がある程度しっかりしていて、その上で「楽器可」としている
場合である。このタイプであれば、問題が発生することは少ない。
最新型のマンションタイプの場合が多い、特に大きな街道沿いにあるようなマンションは
そもそも防音がしっかりしていて、窓も二重サッシになっていたりする場合も多い。
第二のタイプは、部屋そのものが独立していて、近所の人にあまり迷惑にならない
ような物件である。
大家さんの庭の離れにある小さな一軒家のようなケースである。
また、二階建ての一階が倉庫で、二階が住居になっているような場合も同じである。
結果として、こういう物件は都心には少ないが、駅から離れた郊外にいくと、
たまにあったりする。
第三のタイプが、防音はそれほどでもないが、大家さんの方針で、「楽器可」
となっている場合である。
これは、ありていに言えば、一人でも多くの居住者を入れたいという大家さんの都合である。
さすがに、木造の家屋である場合はほとんどないが、
鉄筋のマンションであっても、特別な防音装置をつけていなければ、
音は隣近所に漏れるものである。
夜、21時くらいまで等の条件が付いている場合が多い。
入居者全員に入居前に説明があり、「このマンションは21時まで楽器可」
という条件を聞かされるので、それを承知で入居するか否かかを決めるわけである。
隣近所全員が21時まで演奏をしているのであれば、ある意味気にならないかもしれないが、
そんなケースはあまりない。
楽器をやらない人からすれば、まあ迷惑な話である。
つまり、楽器可の物件に、楽器をやらない人が入居すると、トラブルになる可能性があるわけである。
このタイプにはかなり注意が必要である。
物件情報は基本的に自己申告であり、特に、「楽器可」かどうかは、単に大家さんの判断なのである。
ゆえに、条件として、「楽器可」であっても、実際に目で見て、確かめてからでないと
問題になる場合が多いので、注意が必要である。
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