私が育った町:浜田山

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私は昭和44年、秋田県横手市から、浜田山に越してきた。

当時3歳だった。そのころの浜田山は、駅前には畑が広がっていたのものだ。

駅から、井の頭通りまでの道路には、ところどころに店はあるものの、

基本的には畑だった。

正直なところ、秋田県横手市のほうがはるかに都会だったような気がする。

田舎ではあったが、店の数は浜田山よりはるかに多かった。

とくに横手駅前はけっこうひらけていて、

母親に連れて行ったもらったラーメン屋で食べた 目玉焼き入りの焼きそばは

よく覚えている。

最近になって、あれが「名物横手焼きそば」だったと知ったのであるが、

そんなことも思い出す。

最近、浜田山はなんとなく「おしゃれな街」的な扱いを受けているが、

畑だらけだった当時をする私としては、「はあ~」という感じである。

まあ、それでも、浜田山は住みやすいいい街であることには違いない。

この街の特徴は、マンションが極端に少ないことである。理由としては

第一種低層住宅エリアが多いため、法的な問題で、マンションが少ないのである。

ゆえに、必然的に一軒家だらけなのである。

傾向ととしては、昔からある古い家と、最新型の家が混在していることである。

この町は、日本で一番ポルシェが売れる町という話である。

たしかに、ポルシェのディーラーもあるし、そこらじゅうの駐車場に停まっている

といえばそうである。ポルシェ以外にも、レクサス、ボルボ、BMWなどの

ディーラーも駅前に存在しているわけで、まあ金持ちが多く住んでいるわけである。

その一方で古いアパートもけっこうあるのだ。マンションが建設できないので、

アパートが多いのである。

もし、いい物件が見つかれば、この町でアパートで暮らすのは正解である。

こじんまりとして、けっこう住みやすい街だからだ。

一軒家が多いということもあり、ここに住んでいる人の多くのは、車がある場合が多い。

都内の平均車所有率よりも高いと思う。

都心ではあるが、車生活をしている人の割合が高いのである。

逆にいうと、人口密度が高くないので、大型のチェーン店はほとんど存在できないのだ。

20年くらい前は、マクドナルドも駅前にあったのだが、すぐに撤退した。

ユニクロもないし、吉野家などの牛丼屋もない。

駅前で買い物をしようとしても、十分な買い物ができるとはいいがたいのである。

かつては、様々な大企業の社宅がこの町には存在した。

私の小学校の時のクラスメイトの多くはそんな大企業戦士の子息たちだったのだ。

東芝、森永乳業、日本興業銀行、新日鉄など、錚々たる大企業の社員寮が

この町には存在していたのである。

今日、散歩をしていたら、元日本興業銀行の社宅が取り壊されていたのを見た。

少なく見ても1000坪以上はあった。

この建物が無人になってから、立て壊されるまでには20年以上の時間が必要だったのだ。

なんだかわからない理由で、数十年も廃墟として存在していたのがついに

取り壊されて、今、再開発されている。

渋谷まで15分、吉祥寺までも15分くらいでいける、いい場所なのである。

浜田山に住むことは、なんか楽しいのである。

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