現在の日本での不動産サイトの二大巨頭は、間違いなくSUUMOとホームズである。
実感としては、SUUMOがナンバーワンで、周回遅れでホームズ、
それ以外は、どこもそんなに違いがないというのが実態ではないだろうか。
ではこれらのポータルに掲載されていない物件はあるのだろうか?
答えは「ある」だ。
ただし、それほど多くはない。本当にすぐに借り手が決まると不動産屋
が思った物件は世の中には出ないからだ。
これもタイミングで、そんな物件でも結果として何日も借り手が決まらなければ
結果としてネットに出てくるわけである。
またこういうケースもある。
Aという物件の201号室だけがネットに掲載されていたとする。
実際に現地にいってみると、実は302号室も、405号室も空室だったという
ことはよくあるのだ。
これはどういうことかというと、複数の部屋が空いていても
ネット掲載では1部屋しか掲載しないという不動産会社がけっこうたくさん
存在しているからである。
理由は二つある。掲載料が余分にかかってしまうのと、
たくさんの部屋が空いていることがわかると、
「この建物に何か問題があるのでは?」と思われる可能性があるからである。
最近見た実例では、全40部屋ある大型の新築マンションで、
なんと25部屋空室だった物件があった。
新築で綺麗で魅力的なのであるが、新築ゆえに家賃相場が近隣より高く、
結果として空室ばかりになっていたのである。
この物件は、広告では1部屋のみ空室ということになっていた。
ネットの情報というのは、正確なようで、実はそうでもなかったりするのだ。
考えてみるとわかるが、すべての情報は最初アナログである。
それをデジタルに変換され、ネット情報になるのだ。
アナログ情報のまま決まってしまう物件も相当数存在しているのである。
不動産物件を探すことは人気アーチストのライブチケットを探すことに
似ていると思う。
人気チケットはまずは関係者に優先的に配布され、残ったものを一般のお客に
売るという流れになっているわけである。
つまり、どんなに徹夜して優先的に良い席を取ろうとしても、一番前の席が
一般に出回ることはほとんどないわけである。
昔、ある有名グループの追っかけをやっている熱狂的なファンの女の子から
聞いた話なのであるが、
「チケットはダフ屋以外からは買わない。そうしないと一番前の席がとれないから。
毎回10〜20万円を支払ってダフ屋からチケットを買っている」といっていた。
賃貸不動産物件の場合、いい物件だからといって値段をあげたりはしないが、
一般に販売する(ネットに掲載する)前に、店頭に来たお客様にだけしか、
情報を流さずにする場合もあるわけである。
でもこれはよく考えてみると、大家さんにとっては背信行為でもあるのだ。
大家さんは、一日でも早く物件を決めてもらいたいから、そんなことをする不動産屋
と取引などしたいわけがないのである。
よって、現在ではそういうことをする不動産会社は結果的に減少しているのであるが、
0ではないのである。
まとめ的な話をすると、ネットに掲載されていない物件は存在するが、少数である。
そういう少数を探すよりも、ネットで見つけることのできる部屋を、最大限の効率で
探すほうが、結果的にいい部屋に巡り合う可能性は高くなると思う。
そのためには、ネットで調べて内見する。ということがとても大切なのである。
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